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【ぼくの県展回顧録】 第44回 平成2年(1990)高知県展                NO.20

高知大学非常勤講師で教壇に立つ  みんな初体験のモノクロ暗室学習

51才にして学生たちから先生と呼ばれる。若さが眩しい20才の彼らは、丁度、我が息子たちと同世代だった。高知大学教育学部特設美術工芸科、2階デザイン教室を使っての講義、3階の暗室で学生たちに初体験を味わってもらう。前期のみ、週1(水曜日)、午前中の授業、13日程若者との接触だ。記念すべき初講座は4月20日。「カメラを通じて『人の心』を表現することの楽しさを学び取って欲しい」が挨拶の初めだったろうか。
 「人生にはいろんな人との出会いがある、語り合うことで、初めてその人の魅力に触れ写真にすることだってできる。人との出会いを大切にし、数多くの作品にチャレンジして欲しい」
 ぼくの出身の農学部町田先生から打診がまずあり、町田先生の非常勤で、すでに登壇していた関係でスムーズに辞令はいただけた。小学生時代は先生になることがぼくの夢だっただけに、50歳すぎての夢実現は感慨ひとしおだった。
大津市役所ロビーにて取材を受ける 毎年ぼくにつき合ってくれたぼくの分身になる作品たち、どれが入賞しても喜びは同じ、そんな作品65点を揃えて写真展『県展挑戦の写真たち』をNTTトークプラザで新学期前の3月、開催した。県展が晴れ舞台であったら、その表舞台に出るチャンスが与えられなかった写真たちにもぼくなりの深い愛着があったのだ。


 写真展『生命の輝き』は大津市役所ロビーの展示場を得て、4月半ばから里帰りの作品公開になった。ひとり歩きし始めた写真たち、毎日新聞や報道写真に特集として掲載されていった。
毎日新聞関西版夕刊




 第44回は、かつて高校時代、入選したこともある故郷の県展を審査することになった野町和喜氏。
搬入者数527人、作品総数1801点(カラー1394点)
我がクラブ関係の持ち込み26人で130点。
ぼくの作品は『小さな獲物』。赤岡町のドロメ祭り撮影で出会ったおばあちゃんと手を引ひかれた幼児。帰りを急ぐおばあちゃんと子どもの心理をかいま視ることのできる微笑ましいものだった。
褒状入賞は野村節子『麻衣十五歳の春』。




以下入選作品
岩崎定子『私のエミーちゃん』。山崎静香『少年期』。五百蔵速喜『なみだ』。野村高志『凧揚げの日』。明石正『冬日』。明神精一『帰り道』。山崎泰広。西内則明『秋桜』。


審査評は現役ばりばりらしい厳しいものだった。当然のことのように聞きいったものだが、写真展の審査は初めてとかでアマチュアレベルがよく分からないと言う断りもあった。


 安易に流される傾向 被写体への切り込み「虫、花、花火が多く、がっかり、落選にした。社会性を持った作品がもう少しあってもいいのではないかと思う。写真を単に趣味としてとらえるのではなく、自分の人生の中でどうゆう位置を占めるのかを考えてみて欲しい。
 写真とは一種の情報だ。人を引きつけるためには、それだけ納得させる力や深みを持っていなければならない。撮影の過程で精神的な葛藤が感じられる写真、被写体に切り込んでいくような姿勢がないと感動ある写真にはならない」(審査総評より)
 野町市は、とでん西武で写真展『長征夢現』を終えたばかりの審査だった。

第44回「小さな獲物」赤岡町 どろめ祭り 1990年