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【ぼくの県展回顧録】 第39回 昭和60年(1985)高知県展              NO.15

県展副産物としての『女5人展』
再び三木淳審査員でなんと27人入賞入選

昨年の我が家の女性入賞者の凄さを「ご覧うじろ」とばかりに『女5人展』をゴールデンウィークに開催した。岩崎フォトクラブとフォトクラブしばてんのめざましい勢いを象徴する催しになった。この年の高知新聞の『読者の写真コンクール』には毎月のように誰かが入賞し、高知県写真協会(会長 西岡冨久美)の『土佐展』でも多数の入賞者を出し、うれしい注目の的になっていた。高新のシリーズ〈ダッシュ県展〉でも『女たちのカメラアイ 一味違う柔軟な感性』として、県展準備中に取材、掲載してくれた。目指すものは、嫌が応でも県展になびいていた。
 その年ぼくたちが預かったクラブ関係の出品者が29人、214点(出品料272,000円)もの作品だった。
搬入者総数512人(30代は129人)、うち女性62人。
作品総数1836点(カラー1172点、モノクロ664点)。
展示作品203点中117点がカラー作品だった。
 昨年に続いて審査員は三木淳先生。さんざん騒ぎ立てて、クラブの前評判が高まったからには、好成績を期待したいところだ。
 結果は褒状に3人、入選はなんと24人、パーフェクトに近い成果を見ることができた。全員入賞入選はぼくの悲願であり、クラブとして常に持つ目標である。だからこそ、頑張りも利くし目標にも迫れる。
『白い秋』野村節子。これは特がついても納得のいく作品だと勝手に思い込んでいた。2人の幼い少女遍路と草むらの向こうに寄り添う案山子で「光と影のニュアンスを巧く捉えている」と評した。
『ジェットコースター』森本健児。落ちても落ちても挑戦し続けた、そして初めて展示される作品にラベルが付いた。くろしお博覧会でものにした力強い作品だった。
もう1点は『幻の海』寺村一雄。
 推薦のぼくの作品は『中国・涙と髭と』。シルクロードで出会った遊牧の民、幼児の涙顔と生き抜いた髭老人、昨年同様2枚対比の組写真にした。
『たらちね』金沢あけみ。『演歌』佐竹けい子。『ぼくにもちょうだい!』門脇寿美。『幼なじみ』服部徳子。『異境にて』松尾達恵。『休息』岩崎定子。『荒天』小松裕。『晴れた日』野村幸志。『野焼き』尾立和之。『秋の空』米澤正。『黄昏』明石正。『夏の宵』吉川和徳。『落雷』西内則明。『帰り道』岡松政則。『兄弟』吉田満。『ちぎれた夢』嶋内将豊。『祭りの日』門田博道。『筵』上森陽。『吟詠』門脇悟。『海を見ている』公文幸廣。
『アッ!あぶない』山崎義章。『里の秋』佐竹博。『残念だったなあ』野中要佐。『爆音』吉永元。


▲ ▼ 第39回 推薦 「涙と髭と」2枚組 中国 石河子 1985年

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 この年の展示も目録50番代から70番代へかけて並べさせてもらった。これはただ展示をまかされたのではなく、諸先輩から見せ方の課題を与えられていたのだろう。無鑑査13人の目がぼくの動向に注がれていたに違いない。それをプレッシャーでなく、ぼくは期待として受け止めることができたのは幸せなことだった。また依頼があって、出かけていた東高校の舟橋君や面識のあった木村君ら高校生が入選していたのも将来への楽しみだった。ちなみに10代の若者がこの年48名も搬入していた数字が残っているのには驚きだ。


 独自の表現に感心「写真のテーマを身近なところで発見している。カメラ雑誌の真似できない、創造的な写真術を切り開いている。作者独自の表現があり、よって独自の狙いが見る人にひしひしと伝わってくる。自分の身近にテーマを求めた作品群は見事と言える。何も遠くへ行ったり、祭りを追う必要もない。どんな題材も作品になる、高知独特のユニークな作品ができるだろう」と審査の総評では好意的だった。
特選3点
野島志夫氏『犬』。まさしく犬が浜辺にアップでいて、後方に女子学生、ナイフで刎ねて作ったと聞いたキャッチライト、ぺろりと舐めた舌。「カメラでなければとらえられない一瞬だ」というカラー作品。
故田尾定意氏『神事』。白い笠にソフトがかかり、群れて舞う姿を俯瞰で見つめた御田祭りのモノクロ作品。「日本人の持っている清潔感が集約され、神事と造形が一体となって清らかさが漂う」(選評)。
『兄弟』2度目の特選の国沢隆義。せき止めた川で水遊びする兄弟。「ふたりのコミュニケーションをうまくとらえ、何でもないスナップのようだが、奥行きが深い」「いい瞬間というものは、優れたテクニックを備えてないととらえられないものだ。」どんな審査員が現れようとも、今後に通用する課題を助言といただいた三木先生の言葉の数々だった。
 2月には窪川町の武吉孝夫氏の開いた時期高知市中央公民館で『昆明そして桂林』を上森明石らと企画開催した。また5月には安芸市サンモールでも『素顔の中国』と『シルクロード』を展示することができた。

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里帰りの真部氏と勉強会